1999 年 12 月 23 日

走行前

今回はタイヤを交換して臨みました.純正装着のブリジストン RE010 がかな り消耗していて,特に右リアの最も外側のブロックはタイヤ一周つながってし まっている状態でした.雨の雁が原のジムカーナ練習では「スリックカートの ようだ」と言われたほどで,通常の使用にも危険を感じたのでタイヤを交換し ました.

今回選定した銘柄はピレリ P Zero です.交換してすぐ気付いたのは RE010 に比べて格段に轍にハンドルをとられにくくなったことです.まだ山が たっぷりあることもあって乗り心地も良好です.路面によるノイズもトレッド パターンによるノイズも小さくなり,予想外に快適なタイヤだと感じました. 交換後初のスポーツ走行はまた雨の雁が原になりましたが雨でもよくグリップ します.ドライでの性能にも期待が持てたので今回の鈴鹿南コースのタイムが 楽しみです.今回の目標タイムは 1 分 4 秒としました.

走行開始

今日は休日なのですが,半日しか走行枠がないので敬遠されたのか客が極端に 少ないです.開始から 30 分は西山氏と山本だけで走行していました.休憩を はさんで 2 時間だけ走ったのですが回転がいいので 1 日走行に匹敵するほど 走ることができました.

今回は直角右コーナーの 1 コーナーと左の 2 コーナーのつなぎを重点的に練 習しました.直後に最高速の出る直線があるので 2 コーナーの脱出速度が全 体のタイムに大きく響きます.2 コーナーを速く抜けるには 1 コーナーの脱 出位置が重要となるので二つのコーナーを関連づけて攻略しなければいけま せん.

走行中

1 コーナーにブレーキングドリフトぎみに飛び込む進入を試したところこれが タイムアップにつながりました.ブレーキングドリフトぎみの状態から前内輪 を縁石にひっかけ,ミドルのラインで 1 コーナーを脱出してそのままミドル から 2 コーナーに進入するのが速いようです.1 コーナーの脱出でちょっと 減速しすぎになりますが 2 コーナーまでの間アクセルが踏めて,減速しなが ら, つまり前荷重をかけて 2 コーナーに入れます.ちゃんと 2 コーナーを脱 出すると明らかに直線の最高速が伸び,直線で 3 速がフケ切るようになりま した.

タイヤのグリップは確かに上がりました.コーナリング速度が上がったせいで タイムアップして喜んでいたのですが,良く考えるとブレーキもそのぶん効く ようになっているはず.試しに今までしなかったような急ブレーキをしてみる と,全然問題なくその領域のブレーキングが使えることがわかりました.そこ で後半はきついブレーキングを採り入れて走行してみたのですが,そうすると 正確なラインを走ることが格段に難しくなることに気付きました.

考察

よくコーナリングでは「脱出速度重視」と「進入速度重視」が対にして語られ るのですが,山本はどちらにしても脱出重視で「脱出速度重視」と 「脱出位置重視」(本当は位置だけでなくその位置での車の向き,ロール状態 なども重要ですね)を対にして考えるほうがいいと思っています.脱出位置を 重視する場合,その時点の車速が落ちてもいいので結果的に速い進入ができる のであって,進入を速くすること自体が目的ではないことが多いと思うのです.

多くの場合長い直線の前のコーナーを脱出速度重視で,複合コーナーの初めの 方のコーナーを脱出位置重視で組み立てるべきでしょう.鈴鹿南コースの 1-2 コーナーはまさにその関係になっています.今回はそう考えて 1-2 コーナー の攻略を考えたところ考えた通りにタイムアップしたので非常に充実感があり ました.

今回のタイムが 1 分 4 秒台だったので次回は 1 分 4 秒を切ることを目標に します.


Updated in November 14, 2001, car, Yamamoto Labo.