PowerPoint, WWW
パワーポイント,ワールドワイドウェブ

講義メモ

5 章つづき

5.4 節つづき

練習 5.6 を実行せよ

第 8 回課題「PowerPoint」

第 8 回課題「MS パワーポイント」 を読んで第 8 回課題を提出しなさい.

World Wide Web

教科書 7.1 節から 7.2 節までを学習する.

インターネットを利用することで世界中のデータに 机の上からアクセスするこ とができるようになった.自分がインターネット上に情報を公開する 場合を考える.インターネットには国境がなく, 外国から情報を求めてアクセスされる可能性がある. さらに,接続されている機械もコンピュータだけではなく, ゲーム機や 携帯電話,時には冷蔵庫がアクセス してくるかもしれない.

このような多種多様の機械がお互いに通信できるよう, 世界共通の文法 HTML (Hypertext Markup Language)が決められた.ハイパーテキストとは情報が 連想のリンクによってつながってゆく, という考え方である. インターネットを利用してハイパーテキストリンクを構築し, 世界規模でコンピュータが相互参照する仕組みが World Wide Web (WWW, または単にウェブ) である. ウェブを利用することで人間に近い形式で知識を蓄えた 地球規模の巨大データベースができ あがる. ウェブをもちいて文字,画像, 音声などのマルチメディアデータを世界規模で簡単に交換することができる. この技術がいわゆる IT 革命の原動力になったといえる.

検索サービス

ウェブの普及によりだれでも,どこからでも少ない投資で全世界にむけて 情報発信ができるようになるが,分散する情報を効率的に利用する手段がな ければ有効に利用することはできない. ウェブ上に公開されている情報を分類し,ユーザが興味のある情報に関係ある コンテンツを紹介する検索サービスはウェブの利用には不可欠なものである.

検索サービスサイトを大きく分けると Yahoo! に代表されるディレクトリ型と Google に代表されるロボット型に分類される.多くの検索サイトでは両方の検索に 対応している.

ディレクトリ型

ディレクトリ型サイトではリンクは定期的に人間の手によって 図書館の蔵書のように大分類から小分類へ分類されている. 調べたい情報があらかじめどの 分類に入るか想像しやすい場合や同種の話題を 扱っているサイトが多い場合に適している.

ロボット型

一方ロボット型サイトでは リンクを辿ってキーワードなどを調査するプログラムにより自動的に サイト情報を収集する.ユーザにより検索キーワードが入力されると データベースから対応するサイトを表示する. 分類がわかりにくい場合や扱っているサイトが少ないと予想される場合に 適している.

ウェブ上の情報

検索サイトで探したコンテンツは必ずしも正しいことを記述している とは限らない.自分もウェブサイトにコンテンツを用意すれば何の 資格も必要とせず自由に情報を公開できることを考えればこのことに 納得できるだろう.探したコンテンツの評価は自分で行わなければならない. ある事柄について調べたいときは,検索 で得たコンテンツそのものを吟味して信頼できるかどうか判断するのは もちろん,その事柄について複数のサイトを調査することや, あるサイトの主張に反対する主張がないか,などを調査するのもよい. コンテンツが誰の責任で発信されているかも判断の材料になる. その事柄の専門知識をもつ公的な機関が発信する情報であれば一定の信頼をおく ことができる.公的な機関でなくても多くのページから参考文献として 参照されているページは信用できると考えられる.

得られる情報が必ずしも正しくないことをもってインターネットを 用いた情報交換の欠点とする意見もある.しかしインターネット上 の情報は正当性を自分で確認する意識さえもてば他の媒体にない利 点が数多くある. 正当性を自分の責任で考察するのは本来必要なことで,検閲された情報だけに接 するより健全なことといえるだろう.

練習 1

講義メモ

検索の実習

p.127 7.4 電子メールとインターネットを 利用する上でのマナーについて解説する.

プログラミング

プログラミング言語 Java によるプログラミング入門の講義を行う. プログラム作成の作業は一般に以下の手順を繰り返す.

  1. エディタによりプログラム(ソースコード)を作成する.
  2. コンパイラによりコンパイルを行う. コンパイルエラーがあれば 1. に戻る.
  3. コンパイル結果をテスト実行する.エラーがあれば 1 に戻る.

最初のプログラム

プログラム作成

プログラム作成はメモ帳で行う. まず最初にプログラムを置くフォルダを作成する. Z ドライブに java という名前のフォルダを作成せよ.次に 「スタート」→「プログラム」→「アクセサリ」→「メモ帳」 でメモ帳を起動せよ. 最初に作成するのは以下の Java プログラムである.

プログラム 1

class Example1{
   public static void main(String args[]){
     System.out.println("Hello, world!");
   }
}

先に作成した Z ドライブの java という名前のフォルダに 上記プログラムを Example1.java という名前で保存せよ. 保存するときのダイアログで「ファイルの種類」欄が 「すべて」になっていることを確認すること. Java ではクラス名とプログラム名が一致する必要があるので 必ず英語モードの文字で Example1.java という名前をつけて保存せよ.

コンパイル

「スタート」→「プログラム」→「アクセサリ」→「コマンドウロンプト」 を選択せよ.開いたウィンドウで Z: ドライブに移動(Z: と入力後 Enter)し, java フォルダに移動(cd \java と入力後 Enter)せよ.dir コマンドを実行すると 上で保存した Example1.java というファイルが見えるはずである. 下図のように javac Example1.java と入力し Enter キーを押せ.

実行画面 1

Z:\java>javac Example1.java

プログラムが正しければ画面に何も表示されずコマンドが終了する. dir コマンドで Example1.class というファイルが出来ていることを確認 せよ.エラーが表示されればプログラムを確認してやり直せ.

Java 処理系はサンマイクロシステムズ により無償で配布されている.

テスト実行

プログラムを実行するには下図のように java Example1 と入力し, Enter を押せばよい.

実行画面 2

Z:\java>java Example1

プログラムが正しければ以下のように表示される. 問題があればプログラムを確認し,やり直せ.

実行画面 3

Z:\java>java Example1
Hello, world!

System.out.println() は引数を画面に出力して改行するメソッドである.

変数を利用するプログラム

プログラム中で情報を保持するため, データを記憶しておくための場所を変数という. さまざまな種類のデータを 0 か 1 からなる系列に変換して記録するため, 変換の方法がいろいろ定められている.これが変数にがある理由で ある.変換の方式がわからないともとのデータを正しく解釈できないため, 変数は使用するまえにその型を宣言する必要がある.

String 型

最初に String 型の変数を利用する.下のプログラムでは String 型として宣言した変数 s に "Hello, world" という文字列を格納している. その後 s を出力することで Example1 と同じ動作をするプログラムである. ファイル名を Example2.java として保存し,コマンド javac Example2.java, コマンド java Example2 を順に実行し,確かめよ.

プログラム 2

class Example2{
   public static void main(String args[]){
     String s;

     s = "Hello, world!";
     System.out.println(s);
   }
}

次に下のプログラム 3 を実行し,何が表示されるか確認せよ. XXXX の部分は適当に書き換えよ.

プログラム 3

class Example3{
   public static void main(String args[]){
     String s;

     s = "Hello, world!";
     System.out.println(s);
     s = "My name is XXXX.";
     System.out.println(s);
   }
}

同じ変数 s を 2 回出力しているが,1 回めの System.out.println で "Hello, world! ", 2 回目の System.out.println で " My name is XXXX." が出力される.このようにプログラムは分岐が無い限り上から下へ命令を一つづ つ実行する.

int 型

整数を格納するための型が int である.int 型の変数に対して 通常使う演算を行うことができる.下のプログラム 4 を実行し, どう表示されるか確かめよ.

プログラム 4

class Example4{
   public static void main(String args[]){
     int a,b,c;

     a = 2;
     b = 3;
     c = a+b;
     System.out.println(a);
     System.out.println(b);
     System.out.println(c);
   }
}

System.out.println メソッドは文字列だけでなく上記のように整数を表示する こともできる.整数は一旦文字列に変換されて出力される. 以下のプログラムを実行せよ.

プログラム 5

class Example5{
   public static void main(String args[]){
     String s1,s2,s3;
     int a,b,c;

     s1 = "contents of s1";
     s2 = "contents of s2";
     s3 = s1 + s2;
     a = 2;
     b = 3;
     c = a+b;
     System.out.println(s3);
     System.out.println(c+" is the value of a + b");
   }
}

文字列に対して演算子 "+" を用いると 2 つの文字列の結合を行う. 最後の System.out.println 文では整数 c が文字列に変換されたものと 文字列 " is the value of a +b" が結合された全体の文字列 が出力されていることがわかる.


Updated in June 9, 2004, schedule, Yamamoto Hiroshi